やさしい耳鼻咽喉科講座

突発性難聴

突発性難聴とは?

生来健康で耳の病気を経験したことのない人が、明らかな原因もなく、あるとき突然に 通常一側の耳が聞こえなくなる病気をいいます。きわめてまれですが、両側に起こるものも報告されています。

原因・・・なぜおこるのか?

ウイルス感染説や内耳循環障害説などの仮説を報告されています。ストレスが原因ともされていますが、はっきりとした原因は残念ながらわかっていません。

症状

突然に耳が聞こえなくなる、あるいは聞こえが悪くなります。同時に耳鳴りや耳がつまった感じ、めまいや吐き気を生じることもあります。めまいは約半数の患者さんに認められますが、めまいはよくなった後に繰り返さないのが特徴です。また、突発性難聴では耳以外の神経症状(四肢の麻痺や意識障害など)が認められないのが特徴です。
発症が突発的であることから、ほとんどの患者さんが発症の時期やそのときの状況を覚えています。

どのような治療法がありますか?

急性期の治療として最も重要なものは安静です。

突発性難聴の発症前に精神的、肉体的疲労感(ストレス)を感じていることが多く、心身ともに安静にして、ストレスを解消することは重要です。難聴の程度によっては入院治療が望ましい場合もあります。突発性難聴に対しては様々な治療法が検討されていますが、どのような治療法が 最も有効であるかは未だ明らかではありません。
一般的にはステロイドホルモンや代謝 賦活剤、向神経ビタミン製剤投与する施設が多いのが現状です。現在、最も有効とされているものは、ステロイドホルモンです。

特殊な治療法として血液内酸素濃度を上昇させるために高気圧酸素療法星状神経節ブロックが行われることもありますが、これらの治療法ができる施設は限られています。

同じような症状をおこす、そのほかの病気(鑑別が必要な疾患)

外リンパ瘻、メニエール病、聴神経腫瘍などがあげられます。これらは、問診や頭部MRI検査などによって鑑別診断がされます。また、突発性難聴は再発しないことが一つの特徴とされており症状を繰り返すものはこれらの疾患を疑う必要があります。

詳細は、以下のサイトを参照しましょう。

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